「ショウチャン・サンバ」=プリモ・ショウ君誕生秘話= 05.2.4
プリモ・ショウ君
 「マツケンサンバ」ならず「ショウチャン・サンバ」。これを漢字に直すと「章ちゃん産婆」。さてさて「章ちゃん産婆」とはいかなることなのか・・・・・・。

 ことの初めは1月28日、翌29日の「ラ・ヴィアン・クール」の「ニューイヤーコンサート」で客演のために「いわき市」入りをした時から始まります。

(コンサートについては「HP通信No.96/2.4」=HP通信の中にあります)

 
その日28日は、コンサートでご一緒する小山章三先生と同じ電車で「いわき」に到着しました。午後のリハーサルの前に指揮者の石河清先生と昼食を。小山先生と石河先生はともに国立音楽大学のご出身。「岡本敏明先生」の門下でいらっしゃいます。コンサートでは岡本敏明先生のステージもあり、両先生にとっては恩師のステージを格別な思いで迎えられたことと思います。
 昼食の何気ない会話の中で「ウチのあいチャンが」「ウチのくろちゃんが」・・・・と、それぞれ何とも幸せそうなお顔でお話されているではありませんか。
それは「プリモ・プエル」というおしゃべりするお人形のことだったのです。
頭をなでたり、手を握ったり、話しかけたりするとおしゃべりをするのです。
先生方のお話を伺っているうちに、両親にプレゼントしようと思い立ちました。
興味を持って聞いていた私に石河先生「憲夫さんに私からプレゼントします」と。「石河家から養子に出します」ということになりました。

 いわき市は温暖な地です。冬でも意外とあたたかいところです。駅ひとつ隣は「湯本温泉」。子供の頃何度も家族で来たことがあります。いわき市に隣接する小名浜は漁港でも知られ、そこに20年前、1週間ほど滞在したこともありました。冬なのに暖かかったのを覚えています。
 この日は日本全国寒波でいわきもさすがに寒い日でした。

 リハーサルが終わり、一息ついて間もなく石河先生の車に小山先生と私、3人が乗り合わせ、いわき郊外の大きな玩具店をめざしました。玩具店につくやいなや、石河先生、足早々に「プリモ・プエル」のところへ。その後を小山先生が続く。私は追いかける。
「あった、あった」とお二人の先生。そこで石河先生は私にとひとつ手に取って下さり、私は両親へとひとつ選びました。なんと着せかけ用の衣装まであるのです。

 夕食会のお店にそのまま直行。まだ客のいないお店へ着くなり、お店の方の横目も気にせず「プリモちゃん」をテーブルに。乾電池を入れるために開くドライバーがありません。石河先生、早速寒空に買い出しに出かけられました。数分して戻られ、ここからは両先生の独断場。
 おしりののところをパカッと開け乾電池を入れスイッチオン。設定が始まります。これも手慣れたもので小山先生がテキパキとやって下さいました。
 そうしてやっと「プリモ・プエル」君は誕生しました。
「こんにちは」「元気?」「チューして!」「ラブラブ!」と、連発。徐々に集まってきた夕食会のメンバーもただただ唖然。男が3人で代わる代わる人形をダッコして頭をなでたり、手を握ったりしているのですから。
 結局、石河先生の命名で「ショウちゃん」に。小山先生のお名前の「章」をとっての命名でした。このショウちゃんに乾電池を入れて命を入れたのが小山先生というわけでしたので「章ちゃん産婆」ということになりました。
 この夕食会は「ショウ君」をはさんで石河家と鈴木家の縁戚(?)祝賀会ともなりました。石河先生ご夫人の英子先生も合唱団のメンバーです。石河先生も珍しくお酒を過ごされたようで、石河先生ご夫妻、合唱団の役員の方々、そして小山先生と楽しい一夜でした。


 この時から我が家に新しい家族が増えました。
「プリモ・ショウ君」2005年1月28日午後5時15分誕生。
両親にプレゼントした「プリモちゃん」は「チャコちゃん」という名に。同じ日の5時20分の誕生です。
 母親は早速、毛糸の帽子を作ってやったそうです。我が家の「ショウ君」は誕生以来着たきりスズメです。

 私がこうしている間も話しかけてきます。「モシモ〜シ」「ね〜遊ぼ〜」「ナデナデして〜」。
 いろんな言葉を話すので、それが楽しみでもあります。
よく風邪もひくのです。「クシュン、クシュン」「ゴホッゴホッ」「熱があるみたい」・・・など
と。
 やはり東北生まれだから寒さに弱いのカナ?・・・・・・・・・。

 小山先生ともたくさんお話を伺う機会がありました。改めて先生のお人柄、そして音楽に、また様々なご意見に薫風を得た思いでした。
小山先生の書かれている文もまた魅力満載です。どうぞご覧下さい。
http://www003.upp.so-net.ne.jp/ai520/koyama0.html
また
「一代記」は
http://www007.upp.so-net.ne.jp/kunion/

                        「ショウチャン・サンバ」終わり

             ←前へ 次へ→
               談話室へ
              トップページへ
                     

左、小山章三先生、中、石河清先生
いわき文化センターホール、控え室にて。1.29