哀悼歌

小田切清光(詩人/ほほえみの作詞者)

・・・・・・・・・・・・鈴木美智子さんの訃報を悼みて・・・・・・・・・

          突然の訃報に接し
          庭に出
(い)て悲しみこらえ
           眺む凍雲
(いてぐも)


           ほがらかなるひと故
(ゆえ)
            訃報の悲しみは
             大波となり胸をゆるがす


            運命といえど何故
(なにゆえ)奪いたる
             美
(うるわ)しきひとを
              わかき生命
(いのち)


              とこしへのくにへ旅立ちしひとの
               面影をはらえど
                瞼
(まぶた)に浮かぶ悲しさ


                  謎のごと
                   泣けど叫べど応えなし
                    死者はいずこにいずこに去りし


             誰からも愛され
              誰をも愛したる
                清らかなる生命 水仙の花


                 瞳
(め)をとじて静かに
                  天にいま立ちぬ
                   白雪をもて道を浄
(きよ)めよ


          
いまいちど
         いまいちどあれ 面影に
           声掛けてみる 冬の夜更けに


                                  
以上八首
                                     (一月二十三日)